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賢治参考図書

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    21年は一市は花巻村です。

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2007-04-27

白菜の生産

 「宮澤賢治の詩の世界」から、此方のブログに身に余る光栄のトラックバックがあつた。「賢治の愛したバラ」の資料や「石鳥谷肥料相談所」の明察等、ブログ上でのご活躍は高く評価され、賢治研究者に注目されておられるところだ。

 さて、4月24日の「宮澤賢治の詩の世界」に「白菜の種子」と題して、「賢治が白菜の種子を『横浜植木』から買ったかどうかはわかりませんが、地元花巻で白菜の種子は売られていなかったでしょうから、賢治はどこかに注文して買うしかなかったわけです。」とあります。

 「地元花巻で白菜の種子は売られていなかったでしょうから」とありますが、何か資料がおありでしたならば、是非ご教示お願いしたいのです。006_2

写真は「日本地理体系 5 奥羽篇(改造社版)昭和五年十一月三日発行からのものです。仙台白菜は昭和三年度に各駅の発送数量は、一万五千三百二十二トンと記載されています。「春と修羅 第三集」のころは、右の写真の記事から見ても、花巻でも一般家庭をも含めて結構な数量が生産されていたものと考えられますが、「白菜の種子」が何処の何と言うお店で売られていたかは、そこまではわたくしも調べていません。何れにしろ、前にも記しましたが「松島系」の白菜は逸早く取り入れられて栽培されていた事はまちがいないのであると考えられるのです。

 岩手畜産牧場厨川分厩跡に園芸試験所東北支場が明治四十年に分設、後に園芸試験所盛岡支場となっているので、詳しい事をお知りになりたい方は清野所長さんにでも、お邪魔にならない程度にお聞きされてはと思います。岩手の農業関係の研究者は、早い時代から育種に力を入れて居られたようですよ。

(写真画像は画像上で右クリックをされて「リンクを開く」でご覧下さい)

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コメント

 ご紹介いただいてありがとうございます。「宮澤賢治の詩の世界」の浜垣です。

 「(当時は)地元花巻では白菜の種子は売られていなかったでしょうから」と私が書いたのは、確かに勇み足でした。そのような直接的資料があったわけではありません。
 私がこう書いた経緯を申しますと、「賢治が白菜を育てていた頃には、地元の他の農家ではまだほとんど白菜は栽培していなかったので、周囲から珍しがられた」という話をどこかで読んだ記憶があって、それだったら賢治が始める前年までは、たとえお店で白菜の種子を置いてもあまり売れなかったでしょうから、店としては採算が合わず「売られていなかったのではないか?」と勝手に推測したわけです。その「白菜が珍しがられた」という話も、どの本で読んだのか忘れてしまい、ちょっと探してみましたが見つかりませんでした。
 したがって、「地元花巻では白菜の種子は売られていなかったでしょう」ということを明言することはできませんので、先日の記載は訂正させていただきます。私のブログにも、その旨を追記して記事を修正させていただきました。
 このたびは、ご指摘ありがとうございました。


 ところで、賢治が種子を蒔いたのが「松島白菜」だったかどうかという問題ですが、作品「白菜畑」を読むと、「砲弾」の形に育った芝罘白菜と、「パンの形」になった包頭連の、二種類が描かれています。かりに賢治が、作品中で松島白菜のことを「芝罘白菜」と呼んだとしても、もう一種の「包頭連」が残ってしまいます。
 当時、日本で白菜の種子採種に成功していたのは、「松島白菜」と愛知の「野崎白菜」だけだったということですが、後者は中国の「山東白菜」の系列に由来するようで、これを賢治が「包頭連」と呼ぶには、やや難があるようにも思います。

 ということで、賢治が白菜の国産種子(だけ)を蒔いたとは考えにくく、やはり中国産種子があったのではないかと私は思うのですが、いかがなものでしょうか。
 もしも「松島白菜」を蒔いていたのなら、作品中にも「松島白菜」と書きそうなもので、「芝罘白菜」「包頭連」と書いているのを素直に受け取れば、中国産という気がしてしまいます。
 また、作品「〔何かをおれに云ってゐる〕」には、「キーデンノーと答へれば/こっちは琿河か遼河の岸で/白菜(ペツァイ)をつくる百姓だ」とあり、ここで賢治は自分自身を中国の百姓になぞらえているわけで、この辺も、自分の作っている作物と中国との深い関連がベースにあるのだと思うのですが、どんなものでしょうか。

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